後期はあえて特徴づけると、個人研究についても、また自分自身の楽しみについても、日本文化に傾斜した傾向がありました。後に不可欠の趣味となる、お能の稽古(謡と仕舞)への道が開かれたのもこの時期で、以来、現在まで 20 年余り続いています。
またごく最近、近くの地域センターで、「80歳以上のコーラスグループ」に入会させていただき、音大卒のプロの指導者のユニークかつ独創的、効果的な指導の下、総勢10人ほどの小グループながら、練習を月に2回、和気あいあいの雰囲気の中で楽しませていただいています。高齢者同士だからこそ通じ合う率直な物言いも爽やかなもので、今や生きがいにもつながっています。
こうして爺さん研究者の人生は、有難いことに公私に亘って、大層幸運なものでありました。今後はさらに広い視野から、地域社会貢献に尽力する所存です。
【主な著書】
○コント思想とベル・エポックのブラジル~実証主義協会の活動 勁草書房(1996年刊)
○現代ラテンアメリカ思想の先駆者たち(人間科学叢書34)レオポルド セア編著 (小林一宏・三橋利光共訳)刀水書房(2002年)
○LA INMIGRACION JAPONESA EN BOLIVIA ~ESTUDIOS HISTORICOS Y SOCIO-ECONOMICOS, UNIVERSIDAD DE CHUO, 1985(PP.117~152) (ボリビアにおける日本人移民~歴史・社会・経済的研究)
【その他】
○国際社会学の挑戦―個人と地球社会をつなぐために 春風社(2008年刊)
○国際社会学の実践: 国家・移民・NGO・ソーシャルビジネス 春風社(2011年刊)
○定年後の学問の愉しみ カンナ社(2023年刊)(125頁~335頁)





