5月25日に[ASF2025]「理系ソフィアンのつどい」が開催されます

[ASF2025]講演会概要(2)菊池昭彦教授「半導体ナノ構造と光デバイスへの応用」

本講演会はASF2025「理系ソフィアンのつどい」開催に伴う講演会となります。
本稿をお読みになる前に[ASF2025]「理系ソフィアンのつどい」のご案内(第1弾)をご一読いただけますと幸いです。

目次

「半導体ナノ構造と光デバイスへの応用」

講演の概要

半導体を用いた光デバイスは、光ファイバー通信や太陽光発電、照明、表示装置など様々な分野で広く利用されています。1962年に赤色発光ダイオード(LED)が発明されて以来、半導体を用いて電気エネルギーを光に変換する技術は着実に進歩し、1980年代の青色LEDの発明によって白色光源が実用化され、省エネルギーの照明光源として爆発的に普及しています。また、LEDは、交通信号や屋外用大型ディスプレイ、各種表示装置などで広く利用され、最近ではスマートグラスやスマートウォッチ、バーチャルプロダクションスタジオなどに向けたマイクロLEDディスプレイの開発が注目されています。

LEDは身の回りのなくてはならない存在となっていますが、緑色や赤色のLEDは青色LEDに比べて特性が低いため、その改善に向けた研究が世界中で進められています。私たちのグループでは、半導体をナノスケールで損傷なく加工する独自の技術を研究しています。ナノ構造を利用することによって発光効率の改善や、光を制御する新しい機能性デバイスへの展開が期待されています。

本講演では、光を電気に変換する半導体の基礎を簡単に説明し、光デバイス応用技術について紹介します。さらに、光デバイスの現状の課題と、我々の半導体ナノ加工技術と光デバイス応用に向けた取り組み、そしてこれらの技術が将来どのように社会に貢献するかについても触れたいと思います。

講師紹介

講師:

菊池 昭彦(上智大学 理工学部 機能創造理工学科 教授)

プロフィール:

1987年上智大学理工学部電気・電子工学科卒業、1992年上智大学大学院理工学研究科電気・電子工学専攻博士後期課程修了 博士(工学)。日本学術振興会特別研究員と上智大学理工学部客員研究員の兼任を経て、1994年に上智大学理工学部助手に着任、2006年に講師、2008年に准教授、2015年より同教授。受賞は第8回安藤博記念学術奨励賞(1995年)、平成16年度コニカミノルタ画像科学奨励賞(2005年)、第11回応用物理学会APEX/JJAP編集貢献賞(2013年)。

菊池昭彦教授
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