21世紀を担う子どもたちのために平和のメッセージを世界に運ぶ「鯉のぼり」 Saulnier-Blache祐子さん(1968年卒)

どのようにしてすべての鯉のぼりをバリに運んだのですか?

2002年の初めに、プロジェクトを知らせるために日本へ行き、友人たちに鯉のぼりの収集を呼びかけました。この鯉のぼりは高価な物なので幾年も保存しますが、何年もの間、風や太陽や雨にさらされると傷みもしますので買いなおしたりします。子供たちが大きくなったあとはもう使われることもなく納戸に寝かされたままになる事もありました。それでもう使わないのぼりを譲って頂くよう、お願いしたのです。皆様からの寄付を集めて村中が1000旗の鯉のぼりを川渡しするという事はすでに高知県の十和村で行われていました。この村には四万十川という清流で有名な川が流れていて、村人たちが大掛かりなケーブルを岸向いの山にかけて川渡し式鯉のぼりを掲げるのです。その姿は「壮観」の一言に尽きます。

四国では二県がこのプロジェクトに大変賛同して下さいました。私の友人でバリ在住のJouffroy総子さんのお力添えで高知県の佐川町の知人に紹介され、当地に何度か訪ねるうちに、私の全国の内容も形が整い始め、佐川町の皆様のお蔭様で「パリの空を泳ぐ!鯉のぼり夢フェスティバル」の名称で実行委員会が結成され、のぼり収集に多大なるご支援を下さるに至ったのです。

その一方、四国の徳島では、日本全国PTA協会の会長、三津良裕氏が私の意志を引き継ぎ、日本全国の協会に協力をお願いして下さいました。その他にも個人から、友人から無記名の方からも、寄付を頂きました。

こうして高知県、徳島県、岡山県、茨城県、埼玉県、東京から世界の平和のメッセージの込められた鯉のぼりが1000旗も届いたのです!センターに山積みになったダンポールの箱を一つひとつひも解き、大中少様々な色彩豊かな鯉のぼりを広げる度に私は感慨無量に胸が熱くなるほどでした。この1000旗は真に日本の皆様からのかけがえのない賜物です。

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