「最初の井戸を掘った」ソフィア・ミッション:ピタウ先生時代のインドシナ難民救済活動
私たちのカンボジアにおけるソフィア・ミッション(国際奉仕活動)は、ピタウ先生が学長の時代に難民救済の活動を行ったことから始まるのです。
上智大学の教職員・学生・賛同者は、1970 年代からカンボジアで始まった内戦の戦禍で国外に逃れた難民の人たちを見過ごすわけにはいきませんでした。
上智大学は 1979 年から「インドシナ難民に愛の手を」のキャンペーンに取り組み、12 月には 新宿東口にJ. ピタウ学長をはじめ大学の職員、ボランティアの人たちが並んで、2 週間にわたり募金活動をしました。
その後、ピタウ先生と職員がタイ国境にあるカオイ・ダンやサケオの難民キャンプへ食糧と医薬品を届け、3年間に渡って学生たちがボランティアで戦災孤児の世話をする人道支援活動を行いました。
当時のピタウ学長は、「今、インドシナ半島では、何十万、何百万という人々が故郷を追われ、難民となって苦しんでいる。この人々のことを忘れてはなりません。私たちは、単なる思いつきでこんなことを始めたのではありません。これこそ、上智大学の根本的な理念、さらには、人間としての、人間らしさの根本にかかわることだと信じればこそ、この活動を行っているのです。」と述べています。(『上智大学通信』第 84 号 1980 年 3 月 25日発行)
(参考資料)ピタウ先生時代のインドシナ難民募金について