西洋美術展の陰にこの人あり! 今津京子さん(1983年卒)

 もちろん、フランス語、英語は日常的に使っていて、必要な場合は翻訳、通訳もするし、契約書もまとめる。美術館の学芸員など、学識が高く、美しい言葉を使う人とご一緒する機会が多いのは有難く、未だに毎日が勉強だ。10年ほど前のことになるが、ある美術館館長のスピーチを私がディクテ(文字起こし)するという状況になった際、たまたま文法などの大きなミスがなく「フランス語がよくできるね」と褒められた。人間、50代になっても褒められると嬉しいし、「フランス語学科で鍛えられたおかげだわ」と心から感謝した思い出がある。

◆ 今後へ向けて

 現在は2028年から30年ごろまでの企画を検討中だ。幸い、心身ともに元気だが、キャリアの終盤であることは間違いない。皆様の心に残るような展覧会を一つでも多く作りながら走り抜きたいと思っている。

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『モネ 睡蓮のとき』は国立西洋美術館で2025年2月11日まで開催され、その後、2025年3月7日―6月8日まで京都市京セラ美術館で、2025年6月21日―9月15日まで豊田市美術館に巡回する。

 また2025年10月25日―2026年2月14日まで国立西洋美術館で開催される『オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語』を準備中。ご笑覧いただければ幸いです。

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