5 番は 今年発売されたシャネルの『GABRIELLE』。
デザイナーとして社会に評価される前の、あらゆる可能性を秘めたシャネルのファーストネームです。
4 種の白い花々の香料から 新たに究極の白い花を誕生させたといわれる香り。
まさに 2017 年の今にふさわしい軽やかなエレガンスを持っていると思います。
誰かと同じ香水は嫌だという人がいますが、纏う人によって香り方が変わります。本当に気に入ったものであればその人によって違ったニュアンスになるでしょう。
男性だから絶対男性用を纏わなければいけないというも のでもありません。たとえ女性用の香りといわれていても構いません。本人の感性で自由に選べばよいのです。
6 番目は、ルイ・ヴィトンから昨年秋に発売された 7 種の香りの中で調香師が最初に創ったという『ROSE DES VENTS』。
辞書には「羅針盤」という意味が記されていますが、“DES VENTS”と風が複数形になっていることが、色々な地域や国から風に乗って運ばれてくるバラの香りを彷彿とさせます。旅がテーマのブランドならではですね。
香料素材の一部は勿論バラ由来。グラース産のバラのほか、数種のバラから特殊な方法で抽出した香料が調香されているそうです。
最後の 7 番はゲランの『SHALIMAR』。
香料濃度が最も高く、アルコールの少ないまろやかなパルファンの香りを試していただきました。
1925 年の発売時、このボトルはパリ万国博覧会で最高賞を受賞。
世界初のオリエンタル系フレグランスといわれ、現在も世界的に人気の高い香りです。
日本では、「香水なんて要らない、お風呂に入っているから」という人がいるのですが、ヒトの体は有機体で常に代謝していますから無臭ではいられません。皆身近なニオイには慣れてしまいがちですが、知らず知らずのうちに何らかのニオイを発しています。そこで装いの一部、 身繕いとして自分の体に合った香りを纏う考え方に至るわけです。