大草原のキャンプ生活
時には羊の皮のフェルトで作られたゲルに寝泊まりしましたが、数日目にはキャンプ生活が始まりました。まずはテント張りの練習です。主人と二人用のテントを張ったら、マリーマドレーヌが来て、こんな張り方では駄目と張り直しをさせられました。お陰で雨風に打たれてもビクともしないテントになりました。夜中に雨風が激しくなった時、隣の家族のテントが剥がれて、旅道具やら寝袋が見事にビシャビシャになりました。
15名のグループに運転手、料理人など7人のモンゴル人が加わっての大所帯。大草原では大きなテーブルを草原に作って、食事をするのです。どこを見回しても誰もいない大草原なのですが、食事をしていると、あちらから、こちらからといろんな方向から蒙古人が馬に乗って駆けつけてきます。稀に見る来訪者が珍しいのでしょう。彼らの目は私たちの目と違い、遠くの一点も見逃さない鳥の目の様な眼力だそうです。
彼らが馬で駆けつける様子には惚れ惚れさせられました。蒙古服を着て、帽子をかぶり、何か一時代も二時代も前に戻った感じでした。